良質の源泉でおもてなし 自然を守りくつろげる温泉街に

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東大雪の豊かな大自然に抱かれた「ぬかびら温泉郷」は1919年(大正8年)4月に発見され、2019年に100周年を迎えました。この歴史ある温泉を守るために、個性豊かな9軒の温泉宿がお客様をもてなし、宿どうしで協力し合って魅力的な温泉街づくりへ向けて日々努力しています。

今回は「ぬかびら源泉郷旅館組合」の蟹谷吉弘組合長に組合の取り組みと、のんびりゆったりくつろげる「ぬかびら源泉郷」の魅力について伺いました。

植樹を続けて「森の中の温泉」を目指す
大正8年、エゾマツやトドマツが生い茂る大原始林だったぬかびら源泉郷。現・湯元館の初代・島隆美氏が湯の元を発見して以来、温泉街づくりは開拓の歴史でもありました。「温泉街は、もともと大雪山国立公園を切り拓いて作ったところ。遠い昔の自然を復元しようと、旅館組合では20年以上前から植樹を行っています」と蟹谷さんは、植樹事業について語ります。

「木は植えれば成長して10年後、20年後の未来には森の姿となり、誰もが居心地の良い環境を作ってくれます。森を持続させるためには木を伐採し、手入れをしていかなくてはなりません。それを『ぬかびら源泉郷旅館組合』の役割として続けていきたいですね。」


豊かな湯量を誇る「ぬかびら源泉郷」の本来の姿を守り、貴重な地域資源として次世代へ遺すために、大雪山国立公園の山々と温泉街の境目がないよう「森の中の温泉」の実現を目指しています。

「ぬかびら源泉郷」の最大の魅力は何といっても温泉です。そして季節ごとに美しい表情を見せる周囲の観光資源が、地域の魅力をさらに際立たせます。第1回北海道遺産に選定された「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」の人気スポット「タウシュベツ川橋梁」、湖面散策や冬のワカサギ釣りが楽しめる「糠平湖」、上質なパウダースノーで親しまれる「ぬかびら源泉郷スキー場」など、雄大な自然とともに温泉を堪能することで、身も心もくつろげる憩いの場になっているのです。

「源泉かけ流し」の温泉と個性的なサービスが魅力
「ぬかびら源泉郷旅館組合」に参加する9軒の宿はほぼすべてが源泉かけ流し。湯温が高温のため多少加水している宿もありますが、一切循環はさせていません。泉質はナトリウム・塩化物−炭酸水素塩泉(重曹泉)で、肌が滑らかになり、飲用すれば胃腸の調子を整えるといわれており、何度も訪れるお客様が多いのもうなずけます。


「良質な温泉とサービスを保ち、ゆっくりと過ごしてほしいというのが、ぬかびら源泉郷のコンセプトです。特別な土産品とか遊ぶ施設を用意しているわけではなく、商売っ気があるとは言えませんが、そこがいいところかもしれませんね」。そう言って笑う蟹谷さんですが、実は、全国のお客様が投票して決める2018年の「温泉総選挙」では、「ぬかびら源泉郷」が見事「リフレッシュ部門」の第1位に輝きました。自然との一体感を楽しみながら、のんびりゆったり過ごせる温泉街として、温泉好きの多くの方から支持され、愛された結果ではないでしょうか。

9軒の宿は、宿主自ら釣った川魚や山菜料理をふるまったり、混浴の露天風呂があったり、宿主一家が野趣あふれる改装を手掛けていたり、ひとり旅でも楽しめる宿、大勢でわいわい過ごせるコテージなど、独自のアイデアで個性を発揮。蟹谷さんが経営する「山の旅籠 山湖荘(さんこそう)」も、地下に洞窟風呂を作り全部屋に囲炉裏を備えるなど工夫を凝らしています。

実際、「前はあっちの宿を利用したけど、今度はこっちに泊まるよ」と気軽にその時々の気分で宿を選び、温泉街全体を楽しむお客様が多いそうです。宿どうしもライバル視せず、お客様自身が思い思いに宿ごとのサービスを堪能するのが「ぬかびらスタイル」なのかもしれません。


開放感あふれる新スポット「温泉公園」と「コヤカフェ」
温泉街の中心部では、廃業したホテル跡地の整備が待ち望まれていましたが、2018年に足湯を備えた「温泉公園」が誕生しました。2019年には公園内に「コヤカフェ」もオープン。その整備費の一部に「ふるさと納税の寄附金」が使われています。


「温泉公園は広々として開放的。視界を遮ることなく、東大雪の山々を眺められて爽快です。『コヤカフェ』は町内のカフェオーナーが地元のためにと力を貸してくれて、旅館組合とも協力し合いながら、ゆったりと運営してもらっています」。観光客だけでなく、平日の朝や夕方でものんびり足湯に浸かって過ごす人々の姿が見られ、「整備ができて良かった」と蟹谷さんはうれしさを噛みしめているようでした。

「コヤカフェ」では、ぬかびら源泉郷で焙煎した豆を使いハンドドリップで淹れるおいしいコーヒー、ソフトクリームなどが味わえます。タウシュベツ川橋梁や糠平湖など、周辺の散策前後に休憩する時にもオススメ。頻繁に野生の鹿がやってくるのも自然豊かなぬかびら源泉郷ならではの光景です。特に秋は植樹事業の成果もあって、公園内が真っ赤になるほど紅葉が美しく、十勝有数の紅葉スポットとしても知られます。温かい飲み物を片手に、ぶらりと過ごすのも心地よさそうです。


また、ふるさと納税の返礼品である『ぬかびら源泉クーポン』の人気もじわじわと高まっている様子。クーポン券は宿泊や提携施設で使えます。魅力あふれる「ぬかびら源泉郷」を訪れ、心も体もリフレッシュしませんか?


◆温泉公園の足湯
営業:4月下旬~11月上旬

◆コヤカフェ
営業:4月下旬~10月中旬 金~日曜